Applied Physics

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応用物理専攻について

自然科学の幅広い知識に基づいて、応用物理を学ぶ

応用物理学は、力学・電磁気学・熱力学・量子力学・統計力学といった基礎物理学と、固体物理学・材料科学・社会物理学などを融合し応用することで、物質のミクロ構造からマクロな社会現象までを理解し説明する学問です。例えば、軽いけどとても強い、光を通すにもかかわらず電気も通すなど、かつては夢であった特性ともつ材料の創成が可能となるのです。また、複雑な事象の本質をシミュレーションにより理解し、さらには未知の現象を予測することができます。

将来の展開

応用物理専攻では、自然科学の幅広い知識に基づいて応用物理学の素養を身につけます。卒業研究を通じて、コンピューターシミュレーション・精密計測の基づいた数値解析や未来予測、物質(材料)の合成・機能付加・特性および構造の評価など様々なスキルを習得します。卒業生は、製造業を中心に企画開発部門、製造部門、技術営業部門等の様々な分野で活躍できます。大学院に進学すれば、深化した専門性と研究力を武器に、さらに先端的な研究開発に携わることもできます。

【関連研究室の先輩たちの進路】
 
大学院修士課程進学、株式会社淀川製鋼所、NECソリューションイノベータ株式会社、高知市農業協同組合など
 
大学院博士後期課程進学、住友重機械工業株式会社、ソフトバンク株式会社、九州電力株式会社など
 
大学教員、株式会社ジャパンディスプレイ、出光興産株式会社など

カリキュラム

2022年度提供科目の一例

アドバンスト電磁気学
主に真空中の電磁場に関して、その動場を微分系で記述しマクスウェル方程式にたどり着きます。またそこから電磁波を導きます。電磁ポテンシャルによる書き換えも学びます。物理法則が短く美しい式に収斂する様を体験しましょう。

金属組織学
実用金属材料は、状態図を使って微細組織を制御しています。合金の熱力学、状態図について学び、金属組織制御の基礎を学びます。

機能デバイス工学
減圧気体分子の運動、放電プラズマ中での荷電粒子のエネルギーや軌道制御手法を学び、非平衡状態での材料合成への応用を理解します。

生物環境のデータサイエンス1,2
地球規模の生物環境から遺伝子情報にいたるまで、生物研究は驚異的な速さで新しいデータが報告されています。プログラミングを用いて、様々な生物研究データを解析する手法を学びます。

物理・材料実験
基礎的な物理・材料実験を通じて、物事の考え方や見方を学び、データ解析や問題解決する喜びや感動を体験をすることができます。

研究環境

関連の深い研究室と研究設備

研究室名 所属教員 研究室ページ
ナノ構造創製・解析研究室 教授 ・ 河野 日出夫 研究室ウェブページ
理論物理学研究室 教授 ・ 全 卓樹 研究室ウェブページ
材料組織制御学研究室 教授 ・ 藤田 武志
物理統計学研究室 教授 ・ 古沢 浩
先端材料・素子科学研究室 教授 ・ 古田 守 研究室ウェブページ
酸化物材料工学研究室 教授 ・ 前田 敏彦 研究室ウェブページ
シミュレーション物理学研究室 准教授 ・ 小林 未知数 研究室ウェブページ
材料科学研究室 准教授 ・ 新田 紀子 研究室ウェブページ
気水圏動態研究室 准教授 ・ 端野 典平
量子ビーム科学研究室 准教授 ・ 百田 佐多生

クリーンルーム

不純物を極限まで低減し、温湿度管理された清浄空間を用いて新規半導体材料やそのデバイス応用研究を行っています。

原子分解能分析電子顕微鏡

JEOL, JEM-ARM200F NEOARM

様々な物質の微小領域を原子分解能まで拡大して観察できます。観察だけでなく、元素の種類や化学結合状態も原子レベルで評価できる装置です。

多価重イオンビーム照射装置

超高速に加速したイオンをビームとして材料表面に照射する装置です。通常の方法では加工が困難な高硬度の材料でも、その表面にマイクロメータサイズの微細な三次元構造物を作製することができます。

計算機

自然をより深く理解するためにコンピューターシミュレーションは欠かせないツールです。物理・化学・生物の様々なシミュレーションを可能にする大型の計算機です。